生まれてから一年以内の赤ちゃんに多く見られるのが「目やに」です。
それも、片目だけに症状が見られるケースが多いようです。
初めて赤ちゃんを育てられているお母さんにとっては、とても心配だと思います。
そこで、今回は赤ちゃんに目やにが出て心配しているお母さんのために、赤ちゃんの目やにの原因からその対処方法、そして、目やにを傷つけずに拭き取る方法をご紹介させて頂こうと思います。
赤ちゃんの目やにが片目だけに出来る原因とは?
片目だけに目やにが出るとは限りませんが、赤ちゃんの右目もしくは左目の片方だけに目やにが見られる場合が多いのです。
それも、淡黄色から黄緑色の目やにが多く見受けられます。
抗菌剤が配合されている目薬を使用して、一時は良くなっても目薬の使用をやめた途端にまた再発するケースも多く、多くのお母さんを悩ませているようです。
それでは、生まれてから1年以内の赤ちゃんに多く見られる目やにの原因として考えられるものとは何なのでしょう?
1.先天性鼻涙管閉塞症(せんてんせいびるいかんへいそくしょう)
赤ちゃんの目やにが片目だけに出来やすいといった場合に意外と多いのがこの病気です。
赤ちゃんの目を見るといつも涙が溜まっている状態、いわゆる「涙目」の症状が出ているのでお母さんでも「先天性鼻涙管閉塞症」ではないか?と判断しやすいと思います。
原因は目から鼻へ通じる鼻涙管という細い管があるのですが、その管が塞がっている病気です。
通常は涙腺というところで涙が作られて、眼の表面を潤した後、涙嚢から鼻涙管を経由して鼻に出るのですが、涙を通す鼻涙管が塞がっているために、涙が鼻へ流れずに目に溜まって涙のように頬に流れ落ちるのです。
この病気の場合の対処方法は後述します。
2.結膜炎(けつまくえん)
結膜炎は白目と結膜が炎症を起こす病気です。細菌などの感染による「細菌性結膜炎」。
ウイルスが原因の「ウイルス性結膜炎」。そして花粉などが原因の「アレルギー性結膜炎」があります。
この病気の場合には、抗菌剤や抗ウイルス剤または抗アレルギー剤配合のお薬などにより治療できます。
3.眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)
これは、いわゆる「逆さまつげ」といわれるものです。
まつげが外側ではなく、内側を向いていることで目を刺激して目に炎症が起こり、結果、目やにが出てしまうといったものです。
大人が発症する眼瞼内反症とは異なり、赤ちゃんの場合には成長とともに自然とまつ毛が外側へ向いて行く場合が多いので、抗菌剤配合の目薬を使用しながら様子を見る治療方法が多くとられているようです。
大体の赤ちゃんは生後1年ほどで眼瞼内反症は自然治癒する場合が多く見られます。
赤ちゃんの目やにで困った時の対処方法
結膜炎と眼瞼内反症の場合の治療方法は前述したとおりですが、先天性鼻涙管閉塞症が疑われる場合にはどのように対処したらいいのでしょうか?
抗菌剤配合の目薬を使用しながら、マッサージを繰り返し行うことにより治る場合も多いのです。
しかし、マッサージを続けても治らない場合があります。
そのような時は、ブジーという細い針がねを鼻涙管に通して、涙が流れるようにする処置法があります。
時間的には10分前後で処置は終わります。痛みは多少あり、赤ちゃんは泣いてしまいますが、治療が終われば今までの目やにが嘘のように出なくなります。
その時だけは赤ちゃんは痛がりますが、目やにで辛い思いが続くよりも、思い切って処置をして良かったというお母さんの声が殆どですので、マッサージでも良くならない場合には眼科医などに受診して、ブジーを使用した処置をして貰うことをお薦めします。
赤ちゃんの目やにの上手な拭き方
赤ちゃんの目やにを拭き取る場合、ティッシュペーパーを使用するお母さんもいるようですが、ティッシュペーパーには細かいカスがありますので、赤ちゃんも目に入ったら目を傷つける場合もありますので、ティッシュペーパーは使用しないようにしましょう。
赤ちゃんの目やにを拭き取るには、ガーゼがおすすめです。
濡らしたガーゼで目尻にそって優しく拭いてあげるようにしましょう。
また、固くこびりついたような目やには無理に取ろうとはせず、入浴時など目やにが柔らかい状態になった時に取ってあげるようにしましょう。
無理やり取ろうとすると、赤ちゃんのまぶたに傷がついてしまう場合もありますから。
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まとめ
赤ちゃんの目やにの原因で考えられる病名と対策法を紹介させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?
特に先天性鼻涙管閉塞症の場合には、マッサージのみで涙管の通りが良くなり完治する場合が多いようです。
いずれにしても、赤ちゃんに目やにが多く見受けられる場合には、早めに通院して一日も早く赤ちゃんを楽にしてあげたいものです。