毎年お正月に「おせち料理」を食べる風習かある日本ですが、おせち料理を食べるようになった由来はいったい何なんでしょうか?
私がよく聞いていた話では、お正月の三が日はお店が休みで料理の食材を手に入れることが出来なかったので、正月三が日分の料理をまとめて作ることからおせち料理は始まった。
という内容でしたがはっきり言って信ぴょう性が怪しいと思いましたので、今回はおせち料理の由来と意味をしっかりと調べてみました。
おせち料理の由来
「おせち」とは中国から伝来した五節供の行事に由来すると言われており「おせちく、おせつく」の略である。
それが奈良時代の朝廷内で開かれる行事のひとつの「節会」(せちえ)という形で行われるようになり、そこで出される料理を「節供」(せちく)と言いました。
そしてこの五節供の儀式を庶民も取り入れるようになり、御節供(おせちく、おせつく)料理を食べるようになったというのがおせち料理を作ったり食べたりするようになった由来だそうです。
おせち料理の意味
おせち料理のそれぞれの意味
・数の子・・・数の子は数が多いことから子孫繁栄と五穀豊穣と願ったものとされます。
・紅白なます・・・祝い事の時に用いる紅白の水引きにあやかった料理です。
・黒豆・・・黒という色は道教(中国三大宗教のひとつ)では厄除けの色とされている。日焼けするほど働ける(マメ)ようにと邪気を払って長寿・健康を願ったものとされます。
・伊達巻・・・昆布巻き同様、巻物(書物)に似ている形状から学問を象徴すると言われています。
・海老の焼き物・・・海老はヒゲが長く腰が曲がっていることから長寿の象徴とされ、また脱皮することから出世を願うものとされます。
・紅白かまぼこ・・・かまぼこを半分に切った形が初日の出に似ていることから用いられるとされます。かまぼこの赤色は邪気払い、白色は清浄を意味している。双方の色をすれば縁起が良いとされるようです。
・手編みこんにゃく・・・武家社会の名残りだそうです。
・ちょろぎ・・・「千代呂木」または「長老木」あるいは「長老喜」の字をあてて長寿を願ったものとされます。
・栗きんとん・・・黄金色に輝く「財宝」に例えて豊かな一年になるように願ったものとされます。ただし、栗を使用するようになったのは明治時代になってからということです。
・レンコンの酢の物・・・蓮根には穴が沢山開いているので将来の見通しがきくということからの縁起担ぎと言われています。
・昆布巻き・・・喜ぶ(よろコブ)の語呂合わせでめでたいの意味で使用されます。また昆布巻きは巻物(書物)に似ている形状から学問を象徴するとも言われます。
・田作り・・・昔、カタクチイワシを田の肥料として用いたところ五万俵の米が収穫できたということから五穀豊穣を願うものとされます。
・たたきごぼう・・・瑞鳥(中国でこの世の動物達の長だと考えられた特別な霊獣)を表したもので豊作と息災を願うものとされます。
また、ゴボウは地中深く根を張ること、中国の道教では黒は邪気を払うと考えられているという意味合いもあります。
くあい・・・芽の出方が大きく1本出るので「めで(芽出)たい」という意味合いがあります。
以上、代表的なおせち料理の由来および意味をご紹介させて頂きました。
おせち料理の由来などを知ることにより、おせち料理を頂く際に自分の望む効力を秘めたおせちをついつい選んでしまうようになってしまうかもしれませんが、それはそれで良いと思います。
「今の自分に良い物」と進んで納得しながら食べることができたら、運気も上昇するような気がしませんか?
おせち料理を頂くならそういった知識があれば美味しいだけではなく、楽しみながら頂けるようになります。
皆さんもこれからおせち料理を頂く際は、それぞれの料理の由来、意味合いなどを思いながら食して頂けたならと思います。